秋、古都奈良は特別な季節です。というのも、普段は拝観することができない秘仏・秘宝・秘所が特別に公開されるのです。世間の注目を最も集めるのは、やはり『正倉院展』でしょう。それ以外にも、奈良県各地で、この秋だけ見たり、立ち入ったりすることができる“特別”があります。奈良に来られる皆さんに「奈良でいいものを見た」と感じていただくために、選りすぐりの特別公開を紹介します。
【正倉院展(奈良国立博物館)】
2019年10月26日~11月14日(9:00~18:00※金土日祝は20:00まで(※入館は閉館の30分前まで)
今年で第71回。本年の正倉院展は、天皇陛下の御即位を記念し、正倉院宝物の成り立ちを示す宝物やシルクロードの遺風を感じさせる宝物が出陳されます。
<アクセス>
近鉄奈良駅から徒歩約15分
【夢殿秘仏・救世観音菩薩立像 特別開扉(法隆寺)】
2019年10月22日~11月22日(8:00~17:00※11月4日~22日は16:30まで)
法隆寺東院伽藍にある八角円堂の夢殿。秘仏本尊は聖徳太子の御等身像と伝えられてきました。
<アクセス>
JR法隆寺駅から徒歩約20分
JR法隆寺駅からバス「法隆寺参道」下車
【本尊大観音尊像(重文)秋季特別拝観(長谷寺)】
2019年10月12日~12月1日(9:00~16:00※受付は15:30まで)
特別拝観料1000円(入山料別途)
本堂(国宝)におられるご本尊は、普段は全身を拝観することができません。この特別な期間、本堂内部に入ることができるうえ、観音様の御足に触れてお参りすることができます。寺宝展も同時開催しています。
<アクセス>
近鉄長谷寺駅から徒歩約15分
【礼堂特別拝観(唐招提寺)】
2019年10月21日~10月23日(9:00~16:00※最終日は15:00まで)
唐招提寺の鼓楼の東隣にある南北に細長い建物の南側8間を指す「礼堂(らいどう)」が特別公開。鑑真和上ゆかりの故事にちなむ金色の「金亀舎利塔」など、創建に由来する重要な宝物をじっくりと鑑賞することができます。
<アクセス>
近鉄西ノ京駅から徒歩約10分
【国宝・十一面観音菩薩立像(法華寺)】
2019年10月25日~11月14日(9:00~17:00※受付は16:50まで)
光明皇后ゆかりの法華寺。名勝庭園や約750種の花木が植わる華楽園など、境内が秋めいてくる頃、ご本尊が特別公開されます。繊細で凛とした気配を感じることができます。
<アクセス>
近鉄新大宮駅から徒歩約20分
近鉄奈良駅からバス「法華寺」下車、徒歩約3分
【大地獄絵開帳(長岳寺)】
2019年10月23日~11月30日(9:00~17:00)
焼かれたり、貫かれたり、斬られたり。三悪道や修羅道のすさまじい世界を描いた大地獄絵(縦3.5メートル、横11メートル)が本堂で開帳されます。また、秋が深まるにつれ、紅葉も見ごろを迎えます。
<アクセス>
JR柳本駅から徒歩約20分