曽爾高原ファームガーデンから東海自然道を歩いて曽爾高原へ向かうロングコースもありますが、今回は曽爾高原入口の駐車場(1日1台800円:2021年3月時点)から出発するコースを選択します。
ルートはところどころに岩場や急傾斜がありますが、全体的に難易度は低く、軽登山といえるでしょう。もちろん、飲食物、着替え、タオル、防寒着、雨具、救急用品、スマートフォンなどは必需品。それらをリュックに詰めたら、履きなれたトレッキングシューズで、さあ出発です。
※秋のススキの見頃には、駐車場および周辺が“大”渋滞・混雑するので要注意です。
徒歩で5分
高原入口からお亀池を回ると、階段が現れます。ここから登り始めます。階段のピッチが歩幅に合わない人は、すぐ脇の踏み固められたところを歩くと、疲れ方が違ってきます。何段あるのか、数えるなんてナンセンス。半分ほど登ったら、振り返ってみましょう。もうこんなに登ったのかとうれしくなります。そして、また少し登り、眺望し、少し登り、眺望しを繰り返していると、尾根に出ます。階段下から尾根(亀山峠)まで、ゆっくり登って約25分~30分です。
徒歩で30分
登り始めてまだ30分ほどですが、尾根に出たところの亀山峠でひと休み。なぜなら、ここから眺める景色がすばらしいから(天候によります)。見渡せば、古光山や音羽山、曽爾村の名物である鎧岳・兜岳などの山並み。見下ろせば、すり鉢状の高原の曲線。ここからの眺めはスカッとした気分にさせてくれます。
徒歩で20分
曽爾高原に向いて視界が開けていた尾根道は、やがて樹林帯に入ります。ここからは私有地になり、入山料が必要です。一般500円、小人(中学生まで)200円。樹林帯に入ってしばらく登ると、小屋があり、そこに入山料の徴収箱が設置してあります。
徒歩で5分
小屋から少し進むと、見晴らしのいい岩頭に出ます。「二本ボソ」と表示があります。なんのこと?と気になりますね。そう思って調べてみると、「ボソ」は「ホソ」のことで、ホソとはつまりコナラの木を指す方言のようです。かつて、ここに2本のホソ(コナラ)の木があったのでしょう。
岩場に腰を下ろし、倶留尊山を眺めます。そことあまり高さは変わらないように見えますが、ここから鞍部を急降下して、再び急登攀しなければ、倶留尊山山頂には行けません。
倶留尊山がある方向の反対側に「イワシの口」と表示してある出っ張りがあります。ここに立つと、垂直下の絶景(高所恐怖症の方にはおすすめしません)を楽しめます。
徒歩で30分
二本ボソから鞍部へ急降下。足場に気をつけて、そろりそろりと下ります。上りは確かにきついですが、ケガや事故は下りの方が要注意です。一帯はシャクナゲの木が無数にあり、5月頃に迎える開花時期はメルヘンな世界が山中に広がることでしょう。山頂に近づくと、当然ながら登りに転じます。張られたロープを頼りに、あるいは両手を着いてよじ登るように進まなければならない急坂もあります。
はあ、はあ、ようやく着きました。標高1037.6m。眺望は、途中の尾根道ほどよくありませんが、とにかく山頂です。よく頑張りました。青空が広がっていると最高ですね。
木製ベンチがいくつかあり、お弁当やおにぎりがおいしい。温かい・冷たい飲み物も飲んで、リラックスタイム。日本三百名山に数えられる名峰の光、風、緑、野鳥の声、葉ずれの音が感覚にしみ込みます。
徒歩で35分
倶留尊山の山頂を楽しんだら、下山です。無事に下山してこそ登山です。山頂から二本ボソ~小屋~樹林帯を抜けて、尾根道まで約35分~40分。心なしか余裕が生まれ、尾根から見渡す曽爾高原や山並みは、行きとは違った風景に思えます。
尾根道にある亀山峠から階段道を下るルートを選ぶこともできますが、せっかくなので、もう少し尾根を歩いて、その向こうに見える、ポコッとした(亀の甲羅のように見える?)亀山を目指しましょう。
徒歩で20分
徒歩で5分
亀山から長尾峠に出ると、階段道が見えてきます。階段の一部区間にはご丁寧に手すりまで設置してあります。この記事では、ここを下山ルートとして案内していますが、もちろんこちらから登ってもよく、そのときは手すりが役に立ちそうです。
徒歩で20分