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室生寺

シャクナゲや紅葉、自然の美が映える山岳寺院。金堂、五重塔など国宝多数。
写真提供:一般財団法人 奈良県ビジターズビューロー

【室生寺(むろうじ)】

 

役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた、または近くにある室生龍穴神社の神宮寺として開かれたとも伝わるお寺ですが、奈良時代の末期、皇太子時代の桓武天皇の病気を治そうと興福寺の高僧賢璟(けんけい)らがこの地で祈願を行い、その後勅命により、国家のために創建されたとされるのが室生寺です。

 

境内のお堂や塔は賢璟の弟子である修円(しゅえん)によって建立されたものですが、南都から離れた山中にあったためその後の兵火を受けることも無く、今も数多くの国宝や重文に指定される建築物や仏像が残ります。

 

室生山中最も古い建築物は高さ約16メートルの五重塔で、平安時代初期の建立です。平成10年(1998年)の台風により大きく損傷しましたが、平成12年(2000年)に修復を終え、落慶しています。
また、女人禁制であった高野山に対し、室生寺は古くから女性が参拝することができ、「女人高野」として親しまれています。

 

宗派:真言宗室生寺派
国宝:灌頂堂(本堂)/金堂/五重塔/釈迦如来立像(ご本尊)/釈迦如来坐像/十一面観音立像/帝釈天曼荼羅図
重文:弥勒堂/奥の院 御影堂/薬師如来像/地蔵菩薩像/文殊菩薩像/十二神将像

 

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