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奈良の名山を登る 二上山(葛城市)

特徴的なふたコブ山。ハイキング気分で登って良し、眺めて良し。

ご覧の通り、ポコポコと大小2コブの山頂。北側が雄岳(517m)、南側が雌岳(474m)の二上山(にじょうさん、ふたかみやま)です。ハイキング気分で登ることができ、登って良し、眺めて良しの名山と言えるでしょう。登山口は奈良、大阪双方にあり、雄岳山頂まで約60分、そこから雌岳へ約20分。気楽に登れる人気の山です。

 

古来、位置的にも地質的にも重要だった山で、政治の中心だった飛鳥と、大陸とつながる大阪湾とを結ぶ要所でした。二上山から少し南へ行った峠を日本最初の官道「竹内街道」が通っていたのもうなずけます。

 

地質的には、サヌカイトなど利用価値の高い岩石の産地で、明日香村にある高松塚古墳やキトラ古墳の石室に使われた石材は、二上山から切り出された凝灰岩であることがわかっています。

 

雄岳山頂付近に大津皇子の墓があります(諸説あり)。大津皇子は天武天皇の子でしたが、謀反の疑いをかけられ自害(処刑されたとも)しました。悲しんだ姉の大伯皇女(大来皇女)が詠んだ「うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟世と我が見む」(明日から二上山を我が弟と思いましょう)が、万葉集に残されています。

 

二上山の南東麓に當麻寺があります。奈良時代、夕日が沈む西の空に極楽浄土を“見た”中将姫は、當麻寺に入山し、綴織當麻曼荼羅(国宝)を描きあげたと伝わります。また、雄岳と雌岳に通じる稜線は、全長約45㎞のダイヤモンドトレールに含まれています。

 

當麻寺の詳細はコチラ
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