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疱瘡(ほうそう)地蔵と徳政碑/奈良市

柳生街道にある巨岩に刻まれたる疱瘡(天然痘)除けのお地蔵様

国道369号にあるバス停「山脇」のそばを流れる川を渡り、民家脇から柳生街道へ。途中、石に刻まれた六地蔵を過ぎ、約200m行くと、ゾウのように巨大な岩が見えてきます。そこに刻まれているのが、疱瘡地蔵です。

 

元応元年(1319年)の刻銘があり、かつて地球上で猛威を振るったウイルス性伝染病に罹患しないことを祈願したものだと伝えられています。やや暗がりにありますが、屋根がしつらえられているため、岩面が汚れておらず、お地蔵様の姿がよくわかります。

 

さらに、向かって右側下には、疱瘡地蔵が刻まれてから100年以上後の「徳政碑文」が彫られています。いわく、「正長元年(1428年)ヨリサキ カンベ四カンゴウニ ヲヰメアルベカラズ」。すなわち、大柳生、柳生、阪原、邑地の四ヵ郷には負債(賃借)がないことが記されています。

 

ウイルスに何かと脅かされる昨今、疱瘡のような疫病除けの祈願を、長い時代にわたって受け止めてきたお地蔵様に手を合わせに行きたくなります。


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