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奈良の昭和遺産⑦「なら・シルクロード博覧会モニュメント」(昭和63年)/大和郡山市

なら・シルクロード博で展示されたモニュメントが残されています。

かつて西と東の人・モノ・技術・文化などが行き交った通商交易路「シルクロード」。シルクロードを伝わってきた多種多様な人やモノたちは、文化的にも政治的にも商業的にも成熟していなかった日本にも大きな影響をもたらしました。大陸からやってくるあらゆるモノのおかげで、島国日本も物質的・精神的な発展を遂げることができました。毎年秋、多くの人を魅了する正倉院展で紹介される至宝の数々も、シルクロードから入ってきたものが少なくありません。その観点から、当時の日本の都が置かれた大和(奈良)をシルクロードの東の終着地とすることができるでしょう。

 

昭和63年、「なら・シルクロード博覧会」(4月23日~10月23日)が「民族の英知とロマン」をメインテーマにして開催されました。総合プロデューサーを務めたのは、『天平の甍』などで知られる作家の井上靖。平城宮跡や奈良公園周辺が会場となり、期間中約682万人が来場しました。

 

各会場に創意を奮ったパビリオンなどが設置され、そのうち、春日大社の参道にはシルクロードに関係する歴史モニュメントが展示されました。全14点のうち4点が県営まほろば健康パークの一角に展示されています。

 

■ペルセポリスのグリフィン(ペルシアの宮殿に飾られていた想像上の獣)
■ダレイオスⅠ世(アケメネス朝ペルシアを最盛期に導いた名君)
■秦の始皇帝
■チンギス・ハーン

 

それぞれのモニュメントの脇に、おそらく紹介文が書かれていたのであろう金属板がありますが、風化・劣化にされるがままのようで、判読できません。残念です。

 

四季折々の色彩を見せる公園の木々やスポーツ施設の陰とも言えるこの一角にだけ、昭和の名残と寂寥感がぼんやりと漂っているように思えます。


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