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奈良の名山を登る 観音峰(天川村)

絶景の展望を楽しむための山。下山したら「洞川温泉」が楽しみ。

天川村の東部にそびえ立つ大峰の峰々。古来、山岳信仰や修験道の聖地として、神聖視されています。近畿最高峰の八経ヶ岳(1915m)を含む連峰を一望できる展望台を有する山が、今回紹介する観音峰です。

 

名称にあるように登山ルートの途中には十一面観音祠(南朝の初代天皇・後醍醐天皇の夢枕に現れたという十一面観音が由来のようです)があります。標高は1347m。役行者による修験道発祥の地である大峯山/山上ヶ岳(1719m)から伸びる支脈にちょんと突き出ています。天川村役場方面から洞川温泉へ向かう途中にある虻トンネルを出たところに登山口休憩所(トイレあり)があり、そこから登りはじめるのが一般的です。

 

序盤は杉やヒノキの人工林を歩きます。段々と傾斜が緩くなり、登山口から約1時間、「観音峯展望台」と刻まれた大きな石碑が立つ観音平に到着します。ここからの眺めは、四方に遮るものがなく、まさに絶景。山上ヶ岳、稲村ヶ岳、弥山、八経ヶ岳といった主要な山々、四季折々の新緑・濃緑・紅葉・雪景色など、いつ、どこを向いても山岳風景の醍醐味を楽しむことができます。

 

観音平から観音峰山頂へは約50分。鹿など野生動物に出会えるかもしれません。

 

観音峰登山口と山頂を往復する選択もありますが、余裕があるなら、洞川温泉方面へ下山するのがおすすめです。山頂から三ツ塚へ少し登り道を歩き、法力峠へ。洞川温泉方面に降りていきます。足元は全体的に歩きやすく、初心者でも楽しめるルートですが、濃霧発生時や厳冬期は迷ったり遭難したりするおそれがあり、慎重な行動と判断の下、観音峰を楽しんでください。

 

洞川温泉方面へ下山したら、温泉街が待っています。名湯につかれば、疲れがじわじわと消え、観音峰の絶景の記憶が鮮やかに残ります。


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