• 奈良事典

きょうは何の日「5月②:自然保護の日/日本書紀完成/花火の日/文化財保護法公布記念日」

ふと、「きょうは何の日だっけ?」と気になるときがありませんか。○○の日とか、◇◇記念日とか、1年365日(4年に一度は366日)は何らかの「日」に当たっています。それぞれの由来は、数字の語呂合わせや発祥の日などさまざま。ここでは、奈良の歴史や出来事、モノ・コトに縁のある「きょうは何の日」を集めてみました。「そうだったのか!」「なるほど!」のネタにしてください。

【5月17日「自然保護の日」】

 

多種多様な自然が同居する稀有な惑星・地球。山、森林、平原、河川、海など、大いなる自然に触れると、人は安らぎを感じたり、癒されたり、活動的になったりします。その意味では、人も“自然の一部”であり、また食糧やエネルギーなど多くのものを自然から得ています。

 

それぞれの自然はお互いに絶妙なバランスで関係性を保っており、強そうに思えても一部がバランスを崩すと、その影響は次々と波及し、傷ついてしまいます。自然の大切さ、保護する意義は説明するまでもありません。一人ひとりが「自然」を理解し、思いやり、適切に行動することが、自然保護につながります。

 

古都奈良には、万葉集に詠まれたり、いにしえの先人も眺めたりしたであろう風景や自然が多く残されています。<この日だけ>ではなく、いつも自然に思いを向ける心の余裕を持っていたいですね。

 

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【5月21日「舎人(とねり)親王ら『日本書紀』完成」】

 

日本の神代から持統天皇までの歴史を記した『日本書紀』は、720年5月21日に完成し、時の元正天皇に奏上されました。編纂の総指揮を執ったのは、天武天皇の皇子である舎人親王でした。2020年は『日本書紀』完成1300年記念の年となります。

 

舎人親王が日本書紀編纂の勅命を受けたのは42歳のとき。厄年に当たり、舎人親王は『日本書記』の無事完成と自身の厄除けの願をかけて、松尾寺(大和郡山市)を建立しました。以来、松尾寺は“日本最古の厄除霊場”として知られ、また日本で唯一、舎人親王像を安置しています。

 

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【5月28日「花火の日」】

 

時は1733年、享保18年。江戸幕府第8代将軍・徳川吉宗の治世のことでした。凶作・大飢饉・コレラ流行など世相は暗く、5月28日の隅田川川開きでは犠牲者の慰霊を兼ねて、花火が打ち上げられました。

 

その後、代表的な花火師の屋号「玉屋」「鍵屋」が競い、「た~まや~」「か~ぎや~」の掛け声が生まれるなど、庶民の楽しみとして定着していきました。

 

この「鍵屋」を率いた鍵屋弥兵衛は、現在の奈良県五條市大塔町の出身とされ、吉野川を望む工房で花火造りを始めたといわれています。

 

奈良では夏だけでなく冬にも花火が打ち上げられる行事があり、平城宮跡の朱雀門、興福寺、東大寺、薬師寺といった世界遺産の文化財越しに、夜空を焦がす花火を楽しむことができます。

 

※8月1日も「花火の日」(第2次世界大戦中に禁止されていた花火が解禁された日)です。

 

 

【5月30日「文化財保護法公布記念日」】

 

1950年5月30日に公布された文化財保護法は、国宝や重要文化財、史跡、名勝、天然記念物などを保護・活用するための基本法です。その制定は、奈良県でのある重大な出来事がきっかけでした。

 

1949年1月26日、法隆寺の金堂(7世紀ごろに描かれたとされる壁画が残されていました)で火災が発生。貴重な壁画のほとんどが焼失してしまいました。当時の新聞は「法隆寺金堂炎上 國寶壁畫大半失う 世界の文化的損失」(朝日新聞)など、痛ましい火災を大きく報じました。

 

これにより文化財保護政策の改革機運が高まり、「史蹟名勝天然記念物保存法」「国宝保存法」「重要美術品等保存法」を併せた「文化財保護法」が誕生したのです。

 

奈良県は自他ともに認める文化財の宝庫。過去の悲惨な火災を胸に刻み、歴史の数々を後世に引き継いでいかなくてはなりません。

 

2019年10月31日には沖縄県の首里城で火災が発生。正殿と北殿、南殿が焼失してしまいました。この出来事も、一度失われたら再生困難な文化財の重みを教えてくれました。

 

なお、法隆寺金堂が焼失した1月26日は「文化財防火デー」となっています。

 

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