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「太田古朴が見た山里の文化財-高野山麓・細川八坂神社の仮面群-」(奈良大学博物館)

2024年5月27日(月)~2024年7月27日(土)
【入館無料】奈良大学博物館の令和6年度企画展。奈良・吉野出身の仏教研究家・太田古朴(おおたこぼく)の仏像修理の実績と研究の事例を紹介します。

奈良県吉野町生まれの太田古朴(1914-2000)は奈良美術院で仏像修理を学んだ後、大学や行政機関に属さず、在野の独立した立場で各地の仏像や石造物を調査し、修理や研究、仏像の魅力を発信。地域の埋もれた文化財に関心を向け、その価値を所蔵者や愛好家に伝えることで、文化財の継承に貢献した仏像研究家です。

 

昭和20~30年代にかけて行われた古朴の仏像修理の資料は、調査ノート、図面、拓本、スナップ写真などがあり、学術的に高く評価されています。

特に図面は、現在のX線CTスキャンで像内を撮影し、像内の品々の画像を読み取る手法を思わせる方法で、調査記録の先取りともいえます。

 

今回の企画展では、古朴の仏像修理や研究の代表的な事例資料と、昭和50~52年に調査と仏像修理を行った和歌山県高野町の文化財が紹介されます。

古朴の仏像研究と修理の様子がわかる展示内容となっており、なかでも令和5年に発見された細川八坂神社の仮面群8面は、室町時代前期の翁系面4面など重要な面が含まれ、今回が初公開となります。

 

【展示内容】

太田古朴の代表的な仏像修理と研究の事例/資料25点

太田古朴が依頼を受けて調査と修理を行った高野山麓細川地区の文化財/資料6点、仮面9点、面箱1点、仏像1点

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