• モデルコース

奈良ぶらぶらハイキング「古代・記紀万葉のふるさと桜井を歩こう」

仏教、万葉集…はじまりの桜井で長谷寺まで巡るコース

今回ハイキングする桜井市は、古代ヤマト政権の名残が漂うエリア。たとえば、3世紀後半築造で邪馬台国の女王卑弥呼の墓では?といわれる「箸墓古墳」、日本最古の神社とされ、三輪山をご神体とする「大神神社」、そこかしこに点在する「万葉歌碑」、大化の改新の藤原鎌足を祭神とする「談山神社」、「山の辺の道」や「伊勢街道」といった古道など、歴史が溶け込んだ四季折々の表情があります。今回紹介するコースは、桜井中心から少し北上して、あとは東へ、東へ歩きます。それぞれのスポットにどんな歴史や当時の人々の思い、心象風景が込められているのか、想像しながら歩くと、ひと味違うハイキングを楽しめます。

スタート

1 JR・近鉄「桜井」駅
大阪方面(上本町など)から約40分~1時間
京都方面から約1時間10分

2 仏教伝来之地碑

初瀬川にある金屋河川敷公園の堤防に「ここです!」と強く宣言するかのように堂々と立っています。このあたりは古代、海柘榴市(つばいち)と呼ばれ、大陸から渡ってきた船が大阪から大和川をさかのぼって到着する船着場があり、異国から多くの人や物資が上陸するなど、とてもにぎわっていました。朝鮮半島にあった百済の聖明王の使節もこの地に上陸し、仏教と教典をヤマトにもたらし、仏教の信仰が広がっていったといわれています。その後、現代に至るまで仏教が我が国に浸透していったことを思うと、この地が果たした役割は重要です。

 

〒633-0002 奈良県桜井市金屋172

3 海柘榴市(つばいち)観音堂

万葉集や日本書紀、枕草子にも登場する日本最古といわれる市。大陸・大阪から当地へ多くの交易船が行き交い、海柘榴市(現在の桜井市金屋周辺)はたいへんなにぎわいだったはず。今では繁盛した市の面影はなく、「つばいち」の名を残す観音堂が静かにたたずんでいます。

 

〒633-0002 奈良県桜井市金屋544

4 玉列(たまつら)神社

大神神社の境内摂社である式内社。境内には椿が多く、見ごろを迎える3月に毎年椿まつりが行われています。また境内一角に「誕生石(たんじょうさん)」と親しまれている石が祀られています。これは玉列神社ご祭神の玉列王子命にちなんで“子宝石”として信仰を集めており、また初宮詣の際にこの石の周りを「ヘイチョウ カイチョウ」と3度唱えると、元気で健やかな子に育つとも信じられています。

 

〒633-0017 奈良県桜井市慈恩寺383

5 白山神社

万葉集の巻頭を飾る雄略天皇の歌。その雄略天皇の泊瀬朝倉宮が現在の桜井市黒崎周辺にあったとされます。また、万葉集に桜井市ゆかりの歌が約240首もあり、市内のいたるところに歌碑があります。白山神社には、この地から万葉集が始まったことを示す「萬葉集発耀讃仰碑」と雄略天皇が詠んだ「こもよ みこもち ふくしもよ みふくし持ち この岳に 菜摘ます子 家のらせ 名のらさね そらみつ 倭の国は」の歌碑が建てられています。

 

〒633-0011 奈良県桜井市黒崎339

6 十二柱神社

日本の国技といえば「相撲」。その発祥は奈良にありました。というわけで、十二柱神社です。日本書紀に、垂仁天皇の時代、ともに力自慢の当麻蹴速(たいまのけはや)と野見宿禰(のみのすくね)が天皇の前で力比べを行い、野見宿禰が勝利した―話があります。これが相撲のはじまりといわれています。十二柱神社には野見宿禰の五輪塔が建立され、また参道にある狛犬の台座を珍しい力士姿の人形が支えています。大きなおなかで、ひざを曲げ、必死に狛犬を支える“お相撲さん”に注目してみてください。

 

〒633-0122 奈良県桜井市出雲650

7 長谷寺参道

長谷寺までゆっくり歩きたい参道。道沿いには名物の草もちを焼いてくれるお店や、山の幸の加工食品やお土産物、工芸品が並ぶお店、そばやうどん、柿の葉寿司など空腹にうれしいメニューを出してくれる飲食店が並んでいます。参道入口から長谷寺仁王門まで、寄り道しながら歩くのがちょうどいい約1㎞の道のりです。

8 長谷寺

真言宗豊山派の総本山。高さ10m以上もある木造の十一面観音立像をご本尊とし、日本有数の観音霊場として、また、牡丹をはじめとする四季の花々や紅葉の名所として、広く知られています。399段の登廊、本堂舞台からの眺望、木々に溶けこむようにして立つ五重塔は絶好の撮影ポイント。ご本尊の足に触れられる特別拝観や「だだおし法要」(火のついた松明を持った鬼が暴れまわる/2月)といった行事をチェックして訪れるのがおすすめです。

 

〒633-0112 奈良県桜井市初瀬731-1

近鉄「長谷寺」駅

ゴールお疲れ様でした!

Hashtags